このコラムでレンタルサーバーの話題を出すのは初めてです。
ここのところ、無償SSLのことを良くコラムに書いています。
無償でSSLを実装できるんだし、やらなきゃそんそん・・・というお話ではありません。
無償のSSLを実装すると、SSL実装サイトの検索順位がいい感じになっている確率がとても高い感じがしています。
単純に順位だけのお話になってしまいますが、悪い様子ではありません。
リダイレクトを入れたりすることで順位が飛ぶことはあるかもしれませんが、リダイレクトを入れず浸透するための手配を取りそのまま様子を見るだけでOKな感じです。
それが先に書いた「SSL設定の手引き」というところです。
ということで、無償SSLがどれくらいレンタルサーバーに浸透しているのか見てみました。
今現時点で無償SSLに対応しているレンタルサーバーは概ね上記のような感じで見受けています。
他のレンタルサーバーは共有SSLや有償のみの受付であったり、無償SSLとしての機能は提供できていないようでした。
CPIのようにレンタルサーバーでありながら、割ときっちりした仕様で運用されているレンタルサーバーは無償のSSLはないものの、有償でのSSLはあるようでした。
そんなレンタルサーバーもいくつか散見いたしました。
IP分散サーバーでも無償のSSLは一部で導入されているようでした。
ただ、IP分散サーバーでは導入率がレンタルサーバーよりも低いように見受けました。
他のIP分散サーバーでは、使えるのか使えないのか良く分からない感じでした。
この二つなら間違いなく無償でSSLを使うことができるので、SSLに拘りたい方にはおすすめです。
一応念のためですが、レンタルサーバーとIP分散サーバーは使う目的が違いすぎるので、目的に応じて選ぶべきかなと思います。
IP分散サーバーはサテライトサイトくらいしか利用用途がなくて、コーポレートサイトやブログ以上はレンタルサーバーを使うべきです。
また、サービスとして展開するサービスサイトであればVPSか専用サーバーやクラウドサーバーは使うべきとなってきます。
IP分散サーバーのスペックで言うと、容量が「200MB〜1GB」くらいが平均的な容量かと思いますが、昨今で言えば全然足りないくらいのスペックかなと思います。
仮にメモリの数値が高くでも、他の数字が劣っていることが多いように思います。
特に転送量に(だいぶ低スペックな感じの)制限があることが多いと思います。
例えば、そんなサーバーで動画を見ようとすると、すぐに止められてしまう可能性が高いです。
IP分散サーバーはそんな感じですので、IPが分散されてSEO効果が高いかもしれないサーバーですが、それくらいの評価は他を頑張ることによって補える程度の問題だと思った方が賢明です。
被リンクにしても、そんな感じでやってるといずれ痛い目を見る可能性が高くなるだけですので、ここではIP分散サーバーは検討外というところに落ち着く感じがしています。
ですので、通常のコンテンツを運用するためのサーバーであればレンタルサーバー以上を選ぶようにしましょう。
SSLを無償で提供してくれる団体が出てきて、レンタルサーバーやIP分散サーバーを運営されている会社様が皆一様にその無償で提供されたSSLと通信する機能を実装してくれた・・・というのが大凡の流れだと思います。
その無償のSSLの総合サイトを見ると、個人でサーバーを立ててもデータの通信ができれば問題なく使うことができるようです。
その無償SSLというのは、「Let's Encrypt」と書いて「レッツエンクリプト」と呼ぶサービスです。
本家サイトです。
そして、以下のサイトは有志によってつくられている情報サイトです。
無償のSSLのガイド的な内容はそちらにお任せしたいと思います。
しかし、凄い世界ですね。
こんな素晴らしく、凄い技術を無償で受けることができるんですから。
SSLとは、二種類のタイプがあります。
「IPベース」と「ネームベース」の二種類です。
SNIについて、さくらレンタルサーバーのナレッジで情報公開されていますので、詳細についてはそちらにお任せしたいと思います。
簡単に概略だけを説明させていただくとすれば、SSLは元々一つのIPアドレスに対して一つの機能を実装するというのが常識でした。
レンタルサーバーのように一つのIPアドレスに複数のドメインが紐づいている場合、全てのドメインに対してSSLを実装するのことが技術的に難しかったというところでした。
そのため、SSLを実装するとなると、VPSや専用サーバーのような一つの領域やサーバーに対して一つのIPアドレスがあるサーバー・ドメインに対して実装するのが常識でした。
ところが、ネームベースのSSLが一般的に出てきて、一つのサーバーの一つのサーバーネームに対してSSLを実装することが出来てサービスに反映され始めてきたというところです。
そのため、一つのサーバーに同居してIPアドレスを共有していた・・・ということは問題ではなくなったというところですね。
SNIのSSL、古いブラウザに対応出来ていなかった・・・という問題(?)があったんですね。
この通信技術が未発達だったのか、ブラウザの技術が未発達だったのか、鶏が先か卵が先か論がありまして、古いブラウザでは通信エラーが出るようでした。
例えば、さくらレンタルサーバーのナレッジで公開されているandroidとSNI対応状況という記事があります。
今はだいぶと改良が進んできてて通信エラーもほぼ見なくなってきました。
(※表現が正しくないかもしれません。すみません。)
いろんな情報を見ててもサポート率もだいぶ上がっているようです。
そんなこんなで、無償のSSLやSNIベースのSSLについて、およそ問題がなくなってきたという昨今です。
やはり少しでもセキュアな環境の方がいいですよね・・・というお話です。
通信データが漏れるというのが、自分たちの感知しないところでなることですので、そのリスクを減らすことができるなら是非ということです。
あと、それに伴い、GoogleもSSLを実装しているサイトのことを評価する旨を名言しています。
まぁ適当にサイト運営をしているウェブマスターは、こういうところにまで気を回しませんからね、やはり一つ一つ丁寧に取り組んでいるサイトが評価されるのは当然のことだと思います。
話がだいぶ横道にそれた感がありました、すみません。汗
そんなこんなで、現時点でレンタルサーバーを選ぶ上で無料・低価格の(SNI)SSLは外せない機能ではないだろうか・・・と考えています。
レンタルサーバーを使うなら、CPIを含め、無料・低価格の(SNI)SSLを使うことができるレンタルサーバーをオススメしたいと考えている昨今です。
サイトシールが貼ることが出来たり、アドレスバーに会社名が表示されるなど、若干価格は上がりますが、信用度が上がりそうなSSLもございますので、できれば信頼度が高そうなSSLを選びたいところですね。
昨今のレンタルサーバーの性能はどこも高性能になってきました。
一つ一つの機能で差はそこまで出ないかなと思います。
今回のSSLは大きな差になりやすい状況にあるという感じでしょうか。
しかし、そこまで高スペックならVPSや専用サーバーは必要ないじゃん・・・と言われてしまいそうですが、そういうわけではありません。
なんだかんだ言って、レンタルサーバーは所詮その程度的な側面を持ち合わせています。
一般的なサイト運営では見えてこないことも多いです。
ですので、レンタルサーバーはあくまでレンタルサーバーであることを忘れないでいただきたく思います。
そんなこんなで、レンタルサーバーを選ぶ時は、このSSLを検討材料にすることを忘れずにお選びくださいね。
執筆 : 清水 隼斗